自分の子どもに食べさせたいと思える農産物(安全安心美味しい)をお客様にお届けすることを思いながら作物を育てています。子育てと一緒です。甘やかすばかりではわがままに育ってしまうように、作物にも同じように甘やかす時と厳しく接する時とメリハリをつけて育てています。その基本がじっくり観察することです。何も話さない植物ですが、きちんと向き合えばどうして欲しいか教えてくれます。
今後10年で農業者は現在の約半分まで減ってしまいます。それに伴い農地も余ってきます。その受け皿になることも農業法人としての使命だと考えています。ICTや機械化体系の整備、何より後継者育成に力を入れて人を育て、10年後も緑豊かな農村を守り続ける為に頑張ります。
周りを幸せにするためには自らが幸せでないと出来ません。自らが物心両面で幸せだと、そう思える会社作りに取り組んでいます。
お客様に安心して食べてもらえる安全なお米をお届けするために、特別栽培を最低基準に設定しています。特別栽培とは化学肥料と農薬を半分以下の使用(当地比)で育てる栽培です。お米は収穫量と食味は反比例の関係性にあり、収穫量が多いと味が落ち、収穫量が少ないと美味しいと言われています。田和楽では地域の平均よりも10aあたり30~60㎏少ない収穫量を目標に美味しいお米の栽培に努めています。
また、特殊な技術を施す事で、通常効かせにくい肥料成分のリン酸(細胞を緻密にし味を良くする成分)を吸収させ、冷めても美味しいお米になるよう育てています。最後に乾燥は水分を16%に近い状態で仕上げることで食味の良い状態で調整しています。※ 通常の集荷業者は水分が多いと長期間の保管ではカビの発生リスクがあるので14.5%以下
令和5年で自社40ha、請負80ha。合計600tの乾燥調整を行いました。
弊社のライスセンターは当社のお米の乾燥調製はもちろんですが、他の農家さんの分も作業受託することを想定し乾燥機5台、処理能力100haを念頭に建設しました。その背景には、今後近隣農家さんの規模拡大が進むことが予想されます。処理能力を超えた分を当施設を利用し処理することで無理な投資をせず安心して規模拡大をすることが可能になり、農業者一丸となり地域農業を支えることが出来ます。
当社でも利用してもらうことで返済財源に充てることが出来、相互の利益につながります。令和4年は田和楽の40haに請負の70haを玄米量にして約600tの乾燥調整を行いました。令和5年には乾燥機を新たに5台増設して、処理能力が200haまで増加しました。
トマトが赤くなると医者が青くなるという言葉があります。トマトは、それだけ栄養価の高い野菜です。 田和楽で育てるトマトは水の中に入れると沈みます。それは中にぎっしりと果肉やゼリーが詰まっている証拠です。
多くの野菜や果物は肥料や水が多く施された環境で育つと、植物本来の食味がそれらによって過剰に大きくなったり、味が薄まりぼやけてしまいます。例えば同じ量の砂糖を少ない水と多めの水に溶かす・・・、といったところでしょうか。きちんとトマトと対話することで、そしてトマトが欲しい水と肥料を与えることで、美味しいトマトに育てることを心がけています。